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2023.05.04 ストリートチャレンジ

Ichinomiya WALKABLE…一宮市「まちなかウォーカブル」と「杜の宮市」

 一宮市のまちなかウォーカブル社会実験事業と杜の宮市、そしてこれからの「まちなか」のありょうと市民文化について、経緯と夢とをまとめてみました。

STORY 01
一宮市は 「ウォーカブル推進都市」に

 「世界中の多くの都市で、街路空間を車中心から“人間中心”の空間へと再構築し、沿道と路上を一体的に使って、 人々が集い憩い多様な活動を繰り広げられる場へとしていく取組が進められています。 これらの取組は都市に活力を生み出し、持続可能かつ高い国際競争力の実現につながっています。 」(一宮市HPより)
 一宮市は2019年8月に国土交通省「ウォーカブル推進都市」に登録されました。ウォーカブル推進都市は、「居心地が良く歩きたくなるまちなか」づくりを目指す政府の方針に賛同し、事業推進に取り組む自治体のことです。

STORY 02
一宮のまちなかのようすは

 一宮市は安定した濃尾平野の中央部に位置し、木曽川など豊かな自然資源にも恵まれて農業のみならず早くから産業が勃興します。また尾張国一宮真清田神社(ますみだじんじゃ)の門前市として「三八市」(さんぱちいち)が江戸時代に大きく発展し、やがて定着して本町商店街を形成します。繊維産業は第二次世界大戦後に莫大な富の蓄積を生み、地域全体の隆盛を様々に幾重にも生み出しました。
 しかし地域の核となる中心市街地(まちなか)は、多くの地方都市と同じように静かな風景となっています。
尾張一宮駅前ビル(i-ビル)や市庁舎などハードは拡充しましたが、生活の質や地域内循環など人間中心のソフトは停滞しています。

STORY 03
「ウォーカブル宮市」の中止と、コロナ

 「ウォーカブル推進都市」として一宮は、地域の将来のありようを探り始めます。とりわけ駅前銀座通りの車両通行止めなどにより、ウォーカブルタウンの実証実験をしていく形です。これを受けて杜の宮市準備委員会では、2020年5月開催の「第20回 杜の宮市」で銀座通りを歩行者天国とし、「ウォーカブル宮市」を形成することにしました。道路でイベントを・・・と言っても、今までは首を傾げられてきのに、どんどん活用してほしい・・・と突然になる、コペルニクス的転回(コペテン)でした。
 残念ながらコロナが広がる中、第20回杜の宮市の開催そのものを中止しました。が、同年秋には3密を避けて開催する「まちの宮市」をほぼ毎月開催するようになり、小さなトライを繰り返してきました。

STORY 04
社会的な実験「ストリートチャレンジ」始動

 2020年に着任したウォーカブル担当行政官は、このコペテン状況の中、果敢に事業を推進していきます。それをコンサルタント・まちづくりNPO法人・デザインチームによる名古屋のコンソーシアムがサポートします。ウォーカブルな中心地を目指し、道路など公共空間を官民協働で活用する社会実験「ストリートチャレンジ」がスタート。
 2021年10月にはコロナ禍に翻弄されながら「ストリートチャレンジ」を実施。歩道にカッコいいストリートファニチャー(ベンチ)を設置し、道路などの自由な活用に様々な団体が取り組みました。ションヘル織機をまちなかで稼働、羊とのふれあい、ファッションショー、キャンプなど、今までは見たことの無いまちなかの風景が、道路などに広がりました。
 2022年10月の「ストリートチャレンジ」では、30団体が参加し、36のプログラム、339のブースが設置され、雨天ぎみながら前年のほぼ倍となる1.8万人の方々が道路など公共空間に繰り出し、イベントを楽しみました。

STORY 05
「一宮まちなか未来会議」誕生

 イベントとは別に、まちなかの課題や期待を議論するワークショップを経て2022年6月には「一宮まちなか未来会議」が形成されます。多様な関係者が協力して、まちなかの再生、未来に向けて議論し、実行主体ともなっていく組織です。
 並行して専門家による会議「デザイン懇談会」も開催され、地域と専門家とが両輪となって、まちなかの未来図を探り、また空き家や情報発信など、現状に即した検討、取り組みが行われています。

STORY 06
「ミライ・アクション」3days + 365days (everyday)

 2023年春。コロナは第5類へ移行。物価は上昇、一宮のまちなかを歩く人々は、とりわけ昼間に静かなままです。他方、これから一宮の中心地にはマンションが林立していきます。商店街には飲食店がどんどん増加し、繊維産業でも次世代の動きか活発化しています。
 杜の宮市の活動を基盤にして形成され、まちづくり全般に取り組むNPO法人志民連いちのみやは、2022年3月に一宮市から「都市再生推進法人」の指定を受け、ウォーカブル事業を推進しています。
 2023年度、まちなかの官民協働による社会実験「ストリートチャレンジ」は、11月3~5日に開催される「3days」と、年中いつでも実施する「365days(everyday)」の2つがあります。どちらも複数のブースや出店者を調整する、言わばまちのディレクター・プロデューサーが募集され、集い、活動します。
 いよいよ動いていく一宮のまちなかで、様々な主体による様々な取り組みが展開していきます。杜の宮市・まちの宮市もまた、その流れの中、このまちの10年20年先の「文化と交流のまつりづくり」を皆様とともに考えてまいります。

杜の宮市&まちの宮市の
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